ワイン投資

小口の資金を集めてワインに投資し利益を分配するファンド

一般に投資ファンドは多くの出資者から小口の資金を集め、額を大きくして小口では行えない、商品や株式、債券等を買い付けて運用し、得られた利益の一部を出資者へ分配するシステムです。
小規模なワイン投資は、規模の小さな生産者が運営資金を募るモノで、1口5万円ほどが主流で、利回りは年数パーセントと低く、特典として1口当たり年1本のワインが送られてきたりするケースも見られます。

例えば、国内であれば越後ワインファンド、下北……、秩父……等、生産が盛んな各地に複数の小規模なファンドが存在し、それぞれに個性が異なり出資者は選択して投資出来ます。
その一方、生産者、仲買人、販売者等、運営に関わる人が多種多様で大規模な大口のワインファンドは1口当たり百万円単位で募集します。
利回りは最大で年15パーセントに及ぶ事もあり、うまくいけば数年で投資額が2倍に増えることもあります。

損失のリスクも考慮が必要

しかし、天候不順等の理由でワインの原材料となるブドウが不作だったり、出来が悪く味が劣っていたりすれば利回りは下がります。
さらにワイン投資は元本保証でなく、収益どころか損失が生じるリスクもあるのです。

初心者がワイン投資を始める手順

ヨーロッパではポピュラーなワインファンドですが、国内のワイン市場はまだまだ広がっておらず、購入窓口は限られています。
近年では、インターネットやフィンテックの進化等により、国内でもクラウドファウンディングを利用した募集が定期的に行われており、比較的身近なものになりました。

大規模な海外のファンドへの投資はヨーロッパのファンドに直接申し込むことが必要です。
新聞や雑誌などメディアでクローズアップされる大手ファンドでも証券会社や金融機関で取り扱いがありません。
そのためそれぞれのワインファンドの公式ウェブサイトで申し込む必要があります。

募集した資金がワインで運用される仕組み

集められた資金がワインに投資され運用して生まれた収益を分配する一連の仕組みを大手ファンドの例で見てみましょう。
出資者が出資したお金は、ワインファンド運営企業の資金となり、その資金を売買交渉や商品選定で提携する実務を行う業者に渡して、業務全体をコントロールします。
指示を受けた業者は、例えばフランスのある市場で指示通りにブルゴーニュ銘柄等をまとまった数量買い付けます。

そして、ブルゴーニュの市場での売り手が受け取った代金は、ワイン造りを行うシャトーに支払われます。
簡単に言えば、資金の流れは投資家からファンドに集められたのち、中間業者をさかのぼりながらシャトーに行き着くのです。
全ての過程において信頼できる能力を持つ人物に託すことが望ましいです。
ワインファンドの収益は銘柄選定に大きく依存しますので、選別眼を持った優秀な業者を抱えるファンドが高利回りを確保できるのです。